私たちの体を作っているものとして、飲み物や食べ物があります。
口にする飲み物や食べ物によって体に良くも悪くも様々な影響を与えることや、長年かけて体型や体質を変化させていきます。
わきがにも食事法や食べ物が関係すると言われており、今回はわきがと食べ物の関係性についてご紹介してきます。

ニオイが気になる現代人

一般的な体臭対策

誰しも一度は悩んだことがある「体臭」の問題ですが、みなさんは日々どのような対策を行っているでしょうか。

毎日シャワーをあびることはもちろん、制汗剤や香水を使用する、汗拭きシートでこまめに身体を拭く、香りつき柔軟剤を使う、清潔な衣服を着用する・・・などが一般的な方法でしょう。

今ではたくさんのデオドラント商品・芳香性のある商品が市場に流通しています。

しかしこれらは「発生してしまった臭い」を気にならなくさせるための方法です。

もちろんそのような対策も必要と言えるのですが、そもそも「臭いを発生させない」ためのライフスタイルを送ることが大切と言えます。

ニオイの原因とは

わきがに限らず、体臭や口臭といったニオイの原因には「食事」が大きく関わっています。

私たちの身体は私たちが摂取した食べ物・飲み物によって形成されています。

体臭は発している本人にとってはなかなか気がつかないこともあり、また周囲の人間もデリケートな問題に対して指摘しにくいこともあってか、近年では「スメルハラスメント」と呼ばれています

これらの気になるニオイを作る原因は、摂取した食事に含まれる「たんぱく質」「脂質」が主だと言われています。

では、具体的にどんな食事がどのような影響を与えるのかを細かく解説していきます。

わきがの臭いを悪化させる食事法

肉類

多くの人に愛される「お肉」ですが、これらは体臭への影響がとても強い食べ物です。

理由は肉類に含まれる「脂質」と「たんぱく質」です。

脂質については後ほど解説いたしますので、まずこちらではたんぱく質が引き起こす体臭について説明いたします。

たんぱく質は消化する際に大量のエネルギーを必要とするため、私たちが気づかない間に汗をかいてしまいます。

また、わきがの原因となるアポクリン腺から分泌される汗にはたんぱく質が含まれています。

たんぱく質を多く摂取すると、わきがの原因となる汗の量が多くなるばかりか、その汗に含まれる原因物質も同時に増加してしまうのです。

それだけでなく、たんぱく質は体内で分解される際にアンモニアを発生させることがわかっています。

アンモニアは有害な物質のため、肝臓で尿素へ変換させてから排泄物として体外に出ていきます。

しかし、たんぱく質を過剰に摂取してしまうと肝臓での処理がおいつかなくなってしまい、アンモニアが体内を巡ることになってしまいます。

わきがの原因であるアポクリン腺から分泌される汗には微量のアンモニアが含まれていますが、たんぱく質の過剰摂取により汗に含まれるアンモニア量が多くなってしまい、ニオイがさらに強くなってしまう原因となるのです。

よって、たんぱく質を多く含む食品は過度の摂取を控えるべきだと言えます。

しかしたんぱく質は私たちの髪・皮膚などを形成するにあたって必要なとても大切な栄養分です。

ほどよく摂取していくことが大事です。

脂っこいもの

脂質には2つの種類があり、牛肉・豚肉・鶏肉・卵・牛乳などに含まれているものを「動物性脂肪」と言い、もう一つは菜種脂やオリーブオイル・大豆・ゴマといった植物から摂取することができる「植物性脂肪」があります。

先ほど挙げた「肉類」の摂取を控えるべきなのは、たんぱく質だけでなく動物性脂肪が多く含まれているからです。

脂質は肌の潤いを保つために必要な成分ですが、過度に摂取することで余分な皮脂を増加させてしまい、肥満を引き起こすだけでなく肌が脂っぽくなってしまいます。

わきがのニオイのメカニズムは、脇に存在するアポクリン腺から分泌された汗が皮脂と混ざり合い、それが常在菌に分解されることによってニオイを発生するというものです。

つまり、脂質の摂りすぎによって余分な皮脂が増加してしまうと、わきがのニオイが強くなる可能性が高くなります。

ニオイの原因である皮脂をなるべく増やさないことがわきが対策に繋がると言えます。

ちなみに、質の悪い酸化した油分を摂取してしまうと、わきがだけでなく通常の体臭もひどくなってしまいますので、良質な油を摂取するように心がけましょう。

匂いの強いもの

香辛料が多く含まれる食品は発汗作用があります。

よって、摂取することでわきがの原因である汗の分泌量が増えてしまいます。

香辛料が多い食べ物で私たちにとって一番メジャーな食品といえばカレーライスです。

他には、インドネシアやタイなどのエスニック料理も多量のスパイスを使用しているものが多いでしょう。

スパイスには発汗作用があるだけでなく、スパイスそのものの香りが強いため、そのまま体臭となって発生してしまうことがあります。

わきがのニオイが気になる方は、そもそも香りの強い食べ物を控えるべきだと言えます。

辛いもの

近年では辛い食品がブームとなっており、飲食店でも客の好みによって辛さを選択できるものが増えています。辛さの元である唐辛子自体にはニオイは少ないのですが、スパイス料理同様に発汗を促す効果があるため、分泌される汗が多くなりわきがのニオイを作り出してしまいます。

健康を維持するにあたり汗をかくことはもちろん悪いことではありません。

しかし、外出先などでわきがのニオイを悪化させたくないという場合には、辛すぎる食事は避けたほうが無難でしょう。

食べ過ぎ

必要以上に食事をとると消化器官に多大な負担をかけてしまうことになります。

そうなると消化・吸収・排泄といった身体の機能がうまく働かなくなってしまいます。

前述の通り、肝臓でのアンモニアの分解がうまくいかなくなってしまいます。

つまり、不必要な老廃物が排泄されずに体内を巡ってしまい、汗として体外へ流れ出ることによってわきがのニオイを引き起こしやすくなってしまいます。

昔から腹八分目を心がけるように言われるのは、健康のためだけでなく体臭対策のためでもあるのです。

夜食

一般的に現代人は1日3食の食事を摂ることが多いと言われています。

しかし、その他に夜遅くに夜食を摂ってしまう方もいるのではないでしょうか。

食べたものを消化する行為は、私たちが思っている以上に時間がかかる・身体への負担があります。

食べ物によりますが、ご飯が胃で消化されるには約8時間もの時間が必要です。

特に肉類は消化に時間を要し、半日以上もかかることがあります。

そしてそれらが体外へ排出されるのには約2日必要となり、その間私たちの身体は常にフル稼働している状態になってしまいます。

身体に負担のかからない規則正しい食事をすることで、日々の内臓への負担を軽減させ、消化不良や疲労によるニオイのもとの発生を抑えることができます。

その他気をつけるべきもの

味が濃い(甘すぎる・塩っぱすぎる)食品、ジャンクフード、お菓子類は、含まれる塩分の多さから健康被害を引き起こします。

それだけでなく、わきがを引き起こす汗の成分にも影響を与えるため食べすぎないようにすべきです。

ジャンクフードやお菓子には質の悪い脂質を多く含むものが多いため、こちらもまたわきがのニオイを増大させることがあります。

手にしやすく安価なためとても便利ですが、食べ過ぎには注意しましょう。

わきがの臭いを軽減させる食事法

原因と解決策

ここまででわきがのニオイを強くしてしまう食品・食事法についてわかりました。

食事によってニオイが悪化してしまう主な原因としては、摂取した食物に含まれる油分・たんぱく質が過剰なこと、また食事量や食事時間によって消化機能が低下し、老廃物の排出が滞ることでニオイのもととなる物質が汗として流れ出てしまうことが原因でした。

それでは、どのような食事をすればわきがのニオイを軽減させることができるのでしょうか。

アルカリ性食品

私たちの血液は通常「弱アルカリ性」です。

しかし、体内の血液が酸性に傾いてくると体臭がきつくなってくると言われています。

酸性に傾くというのは、体内で活性酸素が作られやすい状態になっていることを指し、これがわきがだけでなく体臭を強くさせる原因となってしまいます。

酸性食品である肉・魚・砂糖・卵などを多く摂取した時、また酸化した油分を摂取しすぎると、血液が酸性に傾きやすくなってしまいます。

この状態を改善するためには、酸性食品を制限することはもちろん、同時にアルカリ性食品を摂取すると良いでしょう。

アルカリ性食品の例としては、梅干し・バナナ・海藻・緑黄色野菜・大豆などがあります。

しかし、アルカリ性食品だけをただ摂り続ければ良いというわけではありません。

酸性食品も私たちの身体にとって必要な養分であり、極端に制限をすることはかえって健康被害を引き起こしてしまいます。

酸性食品を摂取しすぎてしまったと思った場合、次の食事でアルカリ性食品を多めに摂るようにするなど、自らの食生活にうまく向き合っていくことが大切です。

食物繊維

老廃物の排出を促すためには、便秘にならないように日頃から気をつける必要が有ります。

便秘になってしまうと本来排泄されるべき有害物質が体内に留まってしまい、ニオイの原因となるアンモニアを含んだ汗を分泌することとなってしまいます。

食物繊維を多く含むのは、野菜・バナナ・海藻・こんにゃくといった食品です。

特に「フコイダン」を含んでいる海藻に関しては、ニオイのもととなる成分をからめとって体外へ排泄する機能を持っており、更にアルカリ性食品でもありますので、食物繊維の摂取だけでなくたくさんの相乗効果が望めます。

腸内環境を整える

腸内環境、という言葉を聞くとすぐに思いつくのはヨーグルトです。

しかしヨーグルトは牛乳からできている乳製品です。

つまりわきがのニオイのもととなる「動物性脂肪」を多く含んでいるのです。

動物性脂肪を含まない食品で腸内環境を整えることができるものは、味噌や麹といった植物性の発酵食品が挙げられます。

これらを摂取し腸の機能を正常化させることで、排泄機能のリズムを作っていくことができます。

つまりは和食!

これらの点を踏まえて考えると、わきがのニオイを軽減させる食事として一番適している食事は「和食」だと言えます。

発酵食品である味噌を使った味噌汁、食物繊維を含んだ上にアルカリ性食品である納豆・海藻の煮物、箸休めにアルカリ性の梅干し・・・といった良い条件が揃っているのです。

日本人はもともと体臭が少ないと言われる人種ですが、それはこうした昔からの食事によってもたらされているのかもしれません。

まとめ

このような食事に気をつけることによって、わきがの臭いを少しでも軽くすることができると言えます。

しかし、臭いの原因であるアポクリン腺を取り除かなければ、完全にわきがの臭いを断つことはできません。

これらの食事法はあくまで対処療法であるということをしっかり理解しておくべきでしょう。

また、過度に食事制限をしてしまうと栄養バランスが崩れてしまい体調を悪くしてしまう可能性もあります。

ニオイが気になるからと言って、極端な食生活を続けるのはよくありません。

バランスのいい食事を心がけながら、同時にデオドラント対策も行っていく必要があると言えます。