「ワキガの手術には、受けていい年齢や受けられない年齢はあるのでしょうか」という質問をされることがあります。これはひとことでお答えしにくい質問で、いちがいに決めることができません。

美容整形の場合ですと、18歳あたりがひとつの目安になります。
女性の体の成長は18歳前後で一応のピークを迎え、その後は30歳代の後半頃まで安定した状態が続きます。成長期にある女性に美容整形を施すのは、あまり好ましくありません。特に豊胸術や脂肪吸引など、体型を変えるような手術はなおさらです。ですから一般の美容整形では、体の状態が安定してきた18歳以降に行うのが良いと考えられます。
ワキガ・多汗症の場合も、同じように考えることができます。

ワキガ・多汗症は、症状そのものがホルモンの影響を受けやすいもの。思春期になって体に大きな変化が現れると、同時に汗やニオイが気になるようになってきた……ということも少なくありま
せん。そしてホルモンの状態が安定する頃になると、汗もニオイも通常レベルに落ち着いてくるということもあるのです。ですから治療を行うのであれば体の成長が一通りおわりホルモンの状態が安定してから行うのが良いのです。

ところが、ワキガ・多汗症は遺伝的な問題でもありますから、小学校低学年でひどく臭うケースもあります。

こんな例がありました。
ある小学生の女の子が、お母さんと一緒にクリニックに来られました。お母さんの話では、その女の子は夏になると、「クサイ女!」と学校ではやし立てられ、友達もで
きず、ついには登校拒否になってしまったとのことでした。このようなケースでは「ホルモンの分泌が安定してから」などと放置しておくことはできません。実際に女の子のワキガの状態も重症でしたので、さっそく手術をしました。

美容整形のメニューにはさまざまなものがあります。ですがワキガ・多汗症治療の場合、本人がひどく悩んでいるようでしたら、年齢にこだわらず治療を行うこともあります。遺伝蝕な問題が明らかであれば、手術は早ければ早いほうがいいことも多いのです。

逆に高齢の方であっても、手術は可能です。ワキガ・多汗症の症状が認められ、健康上の問題がなければ、たとえ何歳であっても治療を受けることができます。手術は体へ
の負担が少ないため、高齢の方でも安心して受けていただくことができます。

汗とニオイの悩みに年齢は関係ありません。一人で悩まず、経験豊富な医師のカウンセリングを受けることを強くお勧めします。